先日、コグニティ株式会社様からお声がけいただき、私が実際に行っているコーチングセッションをAIで分析していただく機会がありました。
特に営業社員向けのコーチングとのことで、ここでご紹介している動画や記事では、他のコーチングと具体的に何が違い、どういった成果が出やすいのか、具体的にご紹介いただいています。
コーチングをAIで分析するとは?
コグニティ様が使用しているAIは、いま巷で話題のChatGPTやClaudeなどを改良したものではありません。
コグニティ様が使用しているものは13年前に特許を取得し、自社で開発された独自のAIです。
そんなAIの機能の中で、今回はコーチングセッションの録画を提供させていただき、音声や対話のデータを読み取っていただきました。
コーチングを受けることでどういった結果が得られるのか、他の方とのコミュニケーションとの違いを視覚化・言語化をしていただいています。
実際に分析してもらった結果
実際の分析では、私のコーチングについてさまざまなフィードバックをいただきました。
分析結果で得られた大きな特徴は以下の3点です。
- 気持ちを辿る質問を行なっている
- 共感表現で話しやすい雰囲気を作っている
- 背景理由→解決策まで順序立てられている
それぞれひとつずつ紹介します。
1、気持ちを辿る質問を行なっている
一般的なコーチングは、”質問→傾聴→承認→フィードバック”のような流れで行います。
この流れの中で、コーチが意識しているものは主にクライアント側の行動です。
- クライアントがどういった行動を行なったのか?
- その行動について承認し、
- 行動に対してフィードバックを行う
このような流れで進めていきます。
ただ、私のコーチングが違うのは、行動の裏にどんな感情があるのかを意識しながらコーチングを進めていくことでした。
- どんな感情からその行動を起こしたのか(または起こさなかったのか)
- その感情に対して承認し、
- 感情面に対してのフィードバックを行う
感情に対してのフィードバックを行うことで、その行動の裏にはどういった気持ちがあったのかをクライアント自身が理解することができます。
その理解が、自分の感情をどう変化させればいいかという視点を生み出すきっかけを作ることができます。
実際に分析していただいた内容としても、こうしたフィードバックをいただきました。
質問の中身を見ていくと、
「その時どんな気持ちになりましたか?」
「いつもはどんなふうになりますか?」
「なんでそう思われますか?」
といった問いが多く使われていました。単純に「いつですか」「いくらですか」と事実を尋ねるのではなく、まず気持ちを辿るところから始めているのがポイントです。
その時の状況や、自分がどう思ったのかを振り返ってもらうことで、「ああ、こういう風に自分は思っていた」という気づきと、事実確認のきっかけをつくっていました。
実際に分析していただいた全文はこちらから見ることができます。
2、共感表現で話しやすい雰囲気を作っている
私のコーチングを分析していただいた結果、1時間のセッション中での質問が23回あり、2〜3分に1度のペースで質問をしているということが分かりました。
ここで、ひとつの疑問が生まれます。
そんなに頻繁に質問して、相手は疲れないのか?
詰問ぽくなってしまって、逆に答えにくい空気にならないのか?
でも実際には話しやすい雰囲気になっているということでした。
その証拠が、回答者の発言が質問に対してとても多いことが理由です。
これは分析上、100文字以上の回答がいくつも見られました。一般的な回答は20〜30文字に収まるということでした。
今回のコーチングは約1時間。その中で質問の数は23回でした。2〜3分に1回のペースで質問しているということになります。数字だけ見ると、かなり多い印象を受けるかもしれません。
それに対して、相手の回答が非常に長いことがわかりました。
一般的な打ち合わせでは20〜30文字程度の回答になりがちなところ、今回は100文字を超える回答がいくつも見られました。
質問が多く、しかも相手の考えをしっかり引き出している、というのが特徴です。
では、なぜそういったことが可能なのか。
それは共感表現が多いことが理由という分析結果が出ました。
分析結果では、共感表現が17回検出されています。4分に1回のペースです。
これだけ質問が多いと、普通は詰問のような雰囲気になってしまいそうです。しかし今回のコーチングでは、そう感じさせない工夫がありました。「なるほど」
「ありがとうございます」
「わかりました」
といった相づちを、相手が話してくれたあとに即座に打っていました。質問に応じてしっかり相づちを打ち、共感を挟むことで、相手が話しやすい状態を保ちながら対話を進めているのです。
分析結果では4分に1度のペースで相槌や共感表現が使われているということで、この共感表現が話しやすい雰囲気を作っているのだろうと分析していただきました。
私がコーチングを行うにあたって、コーチング中の雰囲気をリラックスした状態で回答してもらうということを心がけています。
問題を解決するためのアイデアを思いつく状態にするため、クライアントが前向きになる状態を作るために普段から意識していることです。
この意識が分析結果に出たのだと感じました。
実際に分析していただいた全文はこちらから見ることができます。
3、背景理由→解決策まで順序立てられている
実際に分析していただいたコーチングの録画の中で、クライアント様の気付きになったポイントがありました。
なぜその気付きを生み出すことができたかというと、話の中でうまくいかないポイントの背景理由を遡って、解決策まできちんと順序立てられているということがわかりました。
詳細は、クライアント様の守秘義務があるため公開はできませんが、AIの分析として掘り下げを行なった箇所がしっかり表れています。
生じている状況の背景や理由を掘り下げた箇所も見られました。
「もらえない理由って何かあったんですか?」
「うまくいっている時はどうなんですか?」
と、事実の裏にある理由や、他の場面との違いを比較させることで、相手自身が「今、気づきました」と解決策にたどり着く流れがつくられていました。
実際に分析していただいた全文はこちらから見ることができます。
コグニティ様に分析してもらって感じたこと
今回、特に面白いと感じたのは、自分では感覚的に行っていることを、AIが客観的なデータとして捉えられることです。
コーチングをやっている人はわかるかもしれませんが、普段他の人のコーチングを見たり聞いたりする機会はあまりありません。
他の人のコーチングを見る時は、自分に付けているコーチのコーチングか、同じところで学んだ仲間のコーチングだけです。
今回、AIで分析していただいたコグニティ株式会社様はこれまでに1700人以上のコーチングを分析されてきました。
コーチングは、人と人との対話なので、どうしても「コーチの経験」や「感覚」に頼る部分があります。
もちろん、経験や感覚はコーチングにおいて重要です。
その一方で、
「自分のコーチングにはどんな特徴があるのか?」
「どこが強みなのか?」
「改善するとしたら、どこなのか?」
ということを客観的に確認することも、コーチ自身の成長につながるのではないかと思います。
今回のAI分析は、そのための一つの方法として非常に興味深いものでした。
コグニティ株式会社様、この度はこのような機会をいただきましてありがとうございました。










