採用や求人を募集しても人が集まらない場合の対処法、広告の効果がない原因

人口減少において、中小企業は人材が足りないという切実な悩みを持っているところが多いです。
また、採用や求人を出しているにも関わらず、反応がないと感じてる方もいます。

そこで、広告求人を出しても応募がない原因とその対策について紹介します。

 

目次

採用の広告を出しても集まらない理由

採用の広告を出せる媒体はたくさんありますよね。それだけ転職エージェントが豊富ということが言えます。
逆を言えば、求人を見る人はどの転職エージェントを通して見るのでしょうか。

転職エージェントには求人広告を出してほしい企業がたくさんあります。
その結果、大量の情報が求人広告に出るわけですが、この広告ひとつひとつを求職者は見るわけではありません。

 

また、情報がありすぎて求職者はどの企業が自分に合っているか見極めることが困難になっています。
つまり、求人広告を転職エージェントに掲載しても、その広告は見られていないか、似たり寄ったりの広告に混乱して結局応募しないという可能性があげられます。

 

メモ
ある心理実験で、人は選択肢が多いほど混乱し、最終的に決定できなくなるという実験結果があります。求人情報も同じように、似たような条件や業務内容だけが羅列しているだけの求人広告では、その中からひとつに選ぶことにストレスを感じやすいです。また、転職や就活においては仕事を選ぶという大きな決断になる人がほとんどですので、自分で選択し、決定することにプレッシャーを感じてしまうケースがあります。

若年層の就活・転職者を受け入れる時に大切なポイント

また、若年層に限ってですが、電話を嫌うという傾向が強いようです。

私のクライアントで以前、こんな方がいました。

 

店主
店の前にたくさんの若者が通るのに、店に張り紙をしても求人の電話が一切鳴らない。どうして電話してこないんだろう?
今の若年層はLINEやSNSなど、チャット形式のコミュニケーションに慣れています。
電話をすること自体に抵抗感を感じている人もいるため、採用までのステップとして電話をするようにアクションを促すことは、それだけで不利な状態を作ります。
また、業務内容で電話対応があるというだけで、その企業への応募の選択肢を外してしまう人もいます。

求人を出す際は、その求職者ターゲットに合わせた適切な採用までのステップを用意する必要があります。
求人市場は売り手市場なので、企業側が不利な状況とも言えます。

ただ、求職者ターゲットに合わせた採用までのステップを用意している企業もまだ少ないので、このステップを用意するだけで他社より応募者が増える可能性が高まります。

 

採用の広告を出す前に、どんな人を採用したいかを明確にする

せっかく求人を出すなら、自社の社風や文化に合って、業務にも適応できて、長く働いてくれる人材が欲しいと思います。

 

そこで、求人を出す前に求職者のターゲットを明確に言語化することをお勧めします。
「誰でもいい」という求人を出すと、「仕事なんて何でもいい」と思っている求職者が集まりやすくなります。

結果的にモチベーションが低かったり、入社してもすぐに辞めてしまう可能性が高まります。

 

将来の企業のためにも、求人を出すターゲットを明確に定義しましょう。

 

採用基準

採用基準は企業によって様々だと思いますが、大切なことは採用に関して何かしらの基準を持つことです。

人が足りないからと言って、採用基準を設けずに誰でも構わず採用しようとすると、長い目で見た時に一貫性のない企業になる可能性があります。

 

それは、例えば企業理念を優先して入社した社員と金額面を優先して入社した社員が同じ場所で同じ仕事をする場合、それぞれの働き方が異なる可能性が発生することから、社内で派閥が生まれる可能性が出てくるからです。

 

事前に何かしらの採用基準を決めて、社員同士の相乗効果を生み出せる組織を作りましょう。

 

学生は社会人とのコミュニケーションを求めている

特に新卒を採用する企業は、就活生とのコミュニケーションが取れていると採用に繋がりやすくなります。
なぜなら、就活生は社会人や企業とのコミュニケーションを求めているからです。

就活生にとっても、情報社会の中で自分にとってプラスになる企業を求めています。
そういった企業を見分けるために、就活生のうちから人脈を作ったり、企業を知るという点において積極的です。

 

ここから就活生とのコミュニケーションが取れるアプリをいくつか紹介します。
なぜ、アプリかというと、学生はパソコンよりもスマホの使用率が高いからです。

もちろんアプリですが、パソコンからでもアクセスできるものばかりですので、うまく活用しましょう。

 

Matcher

マッチャーは社会人と学生をマッチングするためのアプリです。
もともとの使い方としては、社会人が何か学生にお願いする代わりに学生の就活相談に乗るというマッチングアプリです。

ただ、最近は社会人がお願いをするというより、会社のイベントに呼んだり、ただ単純に就活相談に乗るだけという案件もあります。

また個人でやっているような転職エージェントも多数存在しています。

 

社会人のことを知りたい、就活相談に乗ってほしい、企業のことを知りたいという学生が多く登録しているのでレスポンス率は非常に高いです。

企業の文化を感じてもらうために、社内イベントに呼ぶという形で呼びかけるのもひとつの方法です。

 

yenta

エンタはAIを使ったビジネスマッチングアプリです。
学生と社会人に特化しているわけではありませんが、実際に就活生の採用に至ったケースもあります。また、エンタは転職者とのマッチングという意味でも、中途採用にも使えます。

 

このマッチングアプリは、お互いに興味を持ったユーザー同士でメッセージができるような仕組みになっており、条件なども絞り込めるため、自身の企業に興味を持っている就活生や転職希望者とコミュニケーションが取れます。

 

独自の採用システムを構築するダイレクト・レスポンス・リクルーティング

ダイレクトレスポンスリクルーティングとは、ダイレクトレスポンスマーケティングを採用におけるフローに応用したものです。

つまり、求人媒体を通さずに採用までのプロセスを独自設計し、求職者を集めます。

 

ダイレクトレスポンスリクルーティングを行うと、競合がいない状態を作れるため、うまく機能すれば求人に困ることがなくなること、一度作った仕組みは毎年使えること、また仲介する業者がいないので広告費が安く済むというメリットがあります。

逆に、ダイレクトレスポンスマーケティングの知識が必要なことと、仕組みが出来上がるまでに求人市場のリサーチをする手間があるため、時間がかかる可能性があるというデメリットがあげられます。

 

ダイレクト・レスポンス・リクルーティングの代表例

ダイレクトレスポンスリクルーティングで成功した企業で有名なのが、アメリカのZappos.comです。

ザッポスは靴の通販販売企業として10年で年商1000億円まで売り上げたあと、Amazonに売却しています。
ザッポスが行なったダイレクトレスポンスリクルーティングの例を下記に記載します。

 

1カルチャーブックを作成

まず、ザッポスは企業が大切にしている価値観を10個にまとめ、明確に言語化しました。
(これをコアバリューと呼んでいます)

 

ちなみにザッポスのコアバリューは以下です。

 

  • サービスを通して「ワォ!」という驚きの体験を届ける
  • 変化を受け入れ、変化を推進する
  • 楽しさとちょっと変なものを創造する
  • 冒険好きで、創造的で、オープン・マインドであれ
  • 成長と学びを追求する
  • コミュニケーションにより、オープンで誠実な人間関係を築く
  • ポジティブな精神とファミリー精神を築く
  • より少ないものからより多くの成果を
  • 情熱と強い意志を持て
  • 謙虚であれ

 

 

カルチャーブックをリードマグネットとし、見込み採用者を増やす

リードマグネットとは、ハウスリストに入ってもらう代わりにプレゼントする特典のようなものです。

つまり、カルチャーブックを差し上げる代わりに、メールアドレスや住所を登録してもらい、定期的に自社の活動内容や仕事で大切にしていること、社内イベントの内容を送ります。

 

よく、資料請求をするために住所やメールアドレスを登録した後に、メールやDMでキャンペーンの案内が来たり、ニュースレターが届く仕組みと同じフローです。

 

もし、この内容を自社に取り入れるなら、メールアドレスではなくLINE@か住所を入力してもらった方が良いかもしれません。
就活生向けに行う場合、就活生が普段からどんな方法で情報のやりとりを行なっているかを調べる必要があります。

 

 

4行動してもらうように呼びかける

実際にリクルートをしていることを情報として呼びかけます。
ザッポスではこの方法で、口コミがどんどん広まり、ザッポスに入社希望の人がたくさん押し寄せました。

 

もし、自社でこの方法を応用するなら、説明会に来てもらうよう呼びかけたり、就活生や求職者などの外部が参加できるような自社イベントがあれば、そこに来てもらうように呼びかけましょう。

アクションを起こしてもらうことで、さらに距離感が近まり、採用しやすい環境を作ることができます。

また、就活生においては口コミが広まりやすいので、カルチャーブックを受け取った就活生が自社に対してアクションを起こさなくても、困っている周りの就活生に口コミで情報を広げる可能性があります。

 

 

まとめ

採用はマーケティングと同じで、求人市場への自社に合ったアプローチを行なっていく必要があります。
ぜひ、いくつか紹介したリクルーティング方法で採用に役立ててほしいと思います。

 

 

たった1年で離職率83%減った...

A社は5年前から新入社員向けに社員育成に力を入れています。

確かに、ある一定数の社員には育成の効果が上がっているようですが、離職率は社員育成に力を入れる前とあまり変わらず、頭を悩ませていました。
一方、B社は5年前から新入社員向けに社員教育を取り入れたら、離職率の高さがすぐに改善された上、社員全体の生産性も上がっていきました。

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