
「コーチングって、具体的に何を話すところなの?」 そんな疑問をお持ちの方へ
あるセッションの様子をダイジェストでお届けします。
その変化のプロセスを、ぜひ感じてみてください。
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お相手について:詳細な属性は伏せ、個人が特定されないよう配慮しております。
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守秘義務について:私はプロとして守秘義務を厳守しています。実際のセッションに基づきつつ、事例として公開できるよう、内容や表現を適切に編集・再構成したものです。
クライアント様にも許可をいただいております。 -
構成について:本来のセッションはもっと時間をかけて行われますが、読みやすいように短くエッセンスを抽出しています。
- 名前: 佐藤様(38歳・仮名)
- 家族構成: 旦那様、小学3年生の娘様の3人暮らし。共働きをされている。
- 状況: 夫との会話がほとんどなく、仮面夫婦のような状態。「夫が何もしてくれない」「私ばかりが我慢している」という不満を抱えられていらっしゃった。
- ※佐藤様の画像はイメージ画像です。

よろしくお願いします。
あの、最近ずっと、何をしていても胸のあたりがざわざわして、なんだかもう、毎日が息苦しくて。
一番の理由は、夫との関係……だと思います。
昔はもっと楽しく話せていたはずなんですけど、今はもう、必要最低限の業務連絡だけ。
私が話しかけても、彼はスマホを見たまま『ふーん』とか『わかった』しか言わないんです。
家事も育児も、私がやるのが当たり前だと思われていて。私が体調を崩しても、彼は自分の食事の心配をするだけなんです。
最近は、もう怒るエネルギーすらもったいなくて、『この人はこういう人なんだ』って諦めるようにしています。
でも、そう思うたびに、自分の人生がこのまま冷え切った部屋で終わっていくような気がして、ふとした瞬間に涙が出てくるんです。
……でも、これって私のわがままなんですかね?
暴力を振るわれるわけじゃないし、お給料もちゃんと入れてくれる。
世間一般で見れば、恵まれている方なのかもしれない。
だから、私がもっと我慢して、明るく振る舞えばいいだけなんでしょうか……。

なるほど、毎日自分が家事も育児もがんばっていて、旦那さんとは最小限の会話しかない。
でも世間ではお金を家に入れてくれるからいいじゃないかって言われるから、板挟みになって辛くなってしまいますね。
その涙って、どんな気持ちからきている涙なんですか?

なんだろう。
悔しいとか腹が立つとか、そういう激しい感情とはちょっと違う気がします。
もっとこう、空気が抜けていくような……
「あぁ、私はここにいるのに、誰も私を見ていないんだな」っていう、深い孤独感というか。
旦那にとって私は「家事をする人」で、都合よく動くパーツの一部でしかない。
私という人間が何を考えているかなんて、彼には一ミリも興味がないんだなって。
そう気づいてしまった時の、虚しさ。
……私、彼に怒りたかったんじゃなくて、ただ私という人間がそこに存在していることを認めてほしかっただけなんだと思います。

なるほど、一緒にいるのに孤独を感じる...
そんな感情なんでしょうかね。
ただ自分のことを見て欲しいっていう純粋な気持ちから出ている涙なんですね。
夫婦関係が今の様になる前は、旦那さんとはどういった日常だったんですか?
(遠くを見るような目をされて考えながら)

日常、ですか……。
そうですね。昔は、本当にくだらないことで笑い合っていました。
仕事の帰りに待ち合わせて、駅前のなんてことない居酒屋で『今日こんな嫌なことがあったんだよ』って愚痴を言い合ったり、週末にどこのカフェに行くかだけで一晩中話し込んだり。
あの頃の彼は、私の話をちゃんと『聞いて』くれていたんです。
アドバイスが欲しかったわけじゃなくて、ただ『それは大変だったね』とか『頑張ったね』って、私の感情に寄り添ってくれるだけで、明日も頑張ろうって思えた。
彼は私のことを下の名前で呼んでくれて、私も彼を一人の男性として尊敬していました。
……いつからでしょうか。
娘が生まれて、お互いに『パパ』『ママ』と呼び合うようになってからかな。
会話が全部『予定の確認』と『報告』だけになっていって……。
昨日、テレビを見て笑っている彼を見て、ふと思ったんです。
『あぁ、あの人は笑ってるけど、その笑いを共有する相手は私じゃないんだな』って。
……先生、私たち、どこで道を間違えちゃったんでしょうね。
あんなに仲が良かったのに、今は同じ部屋にいても、心の距離は地球の裏側くらい遠く感じます。
戻りたい……のかな。
でも、もうあんな風に笑い合える日は二度と来ないような気もして、それが怖くて、最初から『いなかったもの』として諦めることで、自分を守っていたのかもしれません。

お子さんが生まれると家族はお子さん中心になってしまいますもんね。
今の状態だと、戻りたいかどうかも自分ではよくわからないというお気持ちですかね。
(深く頷きながら)

そうですね。本当に……分からないんです。
昔みたいに戻りたい気もするけど、『あんなに冷たかった人を、今さらまた好きになれるの?』って冷めた目で見てる自分もいて。
もし歩み寄って、また無視されたり、心ない言葉を言われたりするのが怖くて……
だったら、今のまま冷え切った関係でいたほうが、傷つかなくて済むんじゃないかって。
私、自分の気持ちにすら、蓋をして鍵をかけちゃったみたいです。
(視線を落としながらしばらく沈黙があった後)

ただ、さっき先生が『自分のことを見てほしいっていう純粋な気持ち』って言ってくださったとき、胸の奥がギュッとしたんです。
私、わがままなわけじゃないんですよね。
ただ、一人の人間として、名前で呼ばれて、くだらないことで笑い合いたかっただけ……。
今すぐ『どうしたいか』は決められないけど。 でも、このまま『いないもの』として自分を消し続けるのは……もう、限界なんだと思います。
先生。
私、夫に何かを期待する前に、まず『私はここにいるんだよ』って、自分自身に言ってあげてもいいんでしょうか。
彼に無視されていても、私は私のことを、価値のないパーツだと思わなくていいんでしょうか……?

それは恵里さんの純粋な気持ちだから一切否定する必要ないですよ。
まずは恵里さんが自分の純粋な気持ちを認めてあげることが大切です。
少し視点を変えて、お子さんはパパとママにどんな関係になってほしいと思っていますか?
(ハッとしたように顔を上げ、言葉を失う)

……娘、ですか。
あの子、最近よく私の顔色を窺うんです。
パパの機嫌を私に報告しに来たり、間を取り持とうとしたり。
気づかないふりをしてたけど、あの子には全部バレてたんですね。
お父さんとお母さんがお互いを見ていないこと。
私が心の中で笑っていないこと。
私、あの子の前では「普通のお母さん」を演じてるつもりでした。
でも、私が自分を消して我慢している姿は、あの子にとっても幸せな景色じゃない。
娘が望んでいるのは、ただ、パパとママが普通に笑って「今日のご飯、美味しいね」って言い合えるような、そんな当たり前の日常なんだと思います。

なるほど。
日常ではそんなことが起きていたんですね。
もし娘様が今の佐藤さん達ご夫婦を見ながら大人になった時、家族を持つってどういうことだと思うようになるでしょうか?
(沈黙が流れ、視線を落とし、深く考え込まれて)

「家族って、ただ我慢し合う場所なんだ」って、そう思わせてしまうかもしれません。
「お母さんはいつも寂しそうだった」
「お父さんはいつも関心がなかった」って。
それは、一番悲しいです。
あの子がいつか誰かを好きになったとき、家族になることに絶望してほしくない。
結婚することが、自分を消して耐えることだなんて思ってほしくないんです。
私、あの子に「お母さん、楽しそうだね」って思ってもらいたい。

佐藤さんが言うように、娘さんは佐藤さんと旦那さんがもっと仲良くしていてほしいって思っているんでしょうね。
娘さんのためにも、もう「透明の存在」でいることはやめましょう。
佐藤さんが自分の気持ちを大切にすることが、そのまま娘さんのためにもなるってことですから。
(深く何度も頷かれて)

ありがとうございます。
「自分の気持ちを大切にすることが、娘のためにもなる」
私、娘に背中で「人生は諦めるものだよ」と教えてしまっていたのかもしれません。
私、夫を変えることはできないかもしれない。
でも、娘のために、そして私自身のために、「透明な存在」で居続けるのはもうやめたいです。
今日、彼が帰ってきたら、ちゃんと目を見て「おかえり」と言ってみようと思います。
彼がどう反応するかは分かりません。
でも、私が「私はこうしたい」という意思を持って、透明な壁を壊そうとした。
その事実が、私にとっては大きな一歩になる気がします。
今日から、少しずつ始めてみます。
今回のクライアント、佐藤さんのケース。
セッションの当初から、どこか諦めに似た停滞感を感じていらっしゃるのが印象的でした。
ご自身を抑えることで波風を立てないようにしてきた結果、家庭の中で自分の存在が「透明」になってしまっている。
そんな現状に対する言葉にならない苦しみが、心の奥底にある違和感の正体でした。
言語化を進めるうちに、それがずっと喉に刺さったトゲのように、佐藤さんを縛り続けていたことに気づかれたようです。
そこで今回、視点を佐藤さんご自身から「娘さん」へと移していただきました。
「娘は、自分たちにどんな夫婦でいてほしいと願っているだろうか?」
その問いから見えてきたのは、今の「透明な自分」を打破してでも手に入れたい、理想の夫婦像でした。
自分の理想を叶えることは、単なるわがままではなく、娘さんのためにもなる。
そのことが腑に落ちた瞬間、佐藤さんの中に現状を突き崩すための強大なエネルギーが湧き上がりました。
それこそが、理想の姿に意識を向け、停滞していた思考を切り替える決定的なアプローチとなったのです。
セッションを終えた佐藤さんの目は、開始前とは見違えるほど力強い輝きを放っていました。
透明な存在を卒業し、一人の人間として、そして奥様・お母様として新しい未来を切り拓いていく彼女を、私も全力で応援し続けたいと思います。
ここまで読んで、「自分のことだ」と感じたあなたへ。
あなたが今抱えている”違和感”は、放っておいても解決しません。
むしろ、このまま進んでしまうほど、あなたの時間・チャンス・可能性は静かに削られていきます。
だからこそ、あなた自身の言葉で“本当の自分”に向き合う時間が必要です。

これは、答えを出すためのテストでも、正解を見つけるための自己分析でもありません。
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なぜ違和感を抱えたまま進んでしまうのか
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どこで自分の本音を置き去りにしてきたのか
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今の選択が“自分のもの”なのか、それとも“周囲基準”なのか
こうしたことを、一つずつ言葉にして確認していくための問いです。
考えが得意な人ほど、意外とここを飛ばしたまま走ってしまいます。
このワークは、「いつか時間ができたらやろう」というものではありません。
今感じている違和感を、そのままにしたまま進むほど、あとで修正するのが難しくなります。
だからこそ、ワークブックを無料で手に入れて、今のタイミングで一度立ち止まって考えてみてください。
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