職場でのチームワークを求める企業が増えています。
現状の職場環境がうまくいかず、生産性が低下する他、人間関係でストレスを抱えている社員も多いからです。
今回は職場でのチームワーク向上のための施策を紹介します。
目次
チームワークの定義
チームワークとは、ひとつの目的に対して、チームが共同で行う行動や業務のことを指します。
チームワークによって、ひとり一人の生産性にレバレッジがかかり、より効率的に成果を生み出せるようになります。
日本はチームワークが得意な民族と言われていますが、チームワークをどのように形成するか体系的に学ぶ機会が多くないため、どのようにしてチームワークを構築するかは組織によって差が出ているのが現状です。
チームワークが育たなくなっている日本企業の現状
日本企業ではチームワークが育ちにくくなっていると言われています。
なぜなら、日本の人事制度は成果主義が主になってきており、社員同士での競争意識が芽生え、チーム内で対立する人間関係が生まれているからです。
このことから、人間関係に悩みを抱える社員も少なくなく、例年退職理由のランキングは同僚や上司との人間関係に関わるものです。
チームワークを向上させるための施策
チームワークが向上する具体的な施策を紹介します。
共通の目的意識
チームワークは共通の目的意識によって生まれます。
チームワークがうまくはたらいていない組織は、チームの共通意識が薄れていることが多いです。
チームの目的に対する共通意識とは、企業理念やチームが持っている目標、会社に対するビジョンなどです。
また、共通目的を掲げているのにチームワークがうまくいかない時は、その目的がチームに浸透していない可能性があります。
共通目的をしっかりと持ち、社員ひとり一人がその目的に対して何ができるのかという意識を持つことが大切になります。
社員間のコミュニケーション
会社の中が殺伐とした雰囲気であると、社員間のコミュニケーションが行われない場合があります。
社員間のコミュニケーションがない場合、信頼関係が構築されず、他人行儀になる社員が増えます。
社員のコミュニケーションスキルにもよりますが、社内の雰囲気や空気感がコミュニケーションに影響を与えます。
社内の雰囲気を良くするための工夫が必要です。
また社内行事として、定期的にイベントを設けた方が良いでしょう。
アルコールを飲まない人も多いので、飲み会だけではなくボーリングや社員旅行なども設けた方が良いでしょう。
適材適所
社員の強みや得意を活かしたポジションに配置することは、その社員の意欲向上に繋がる上、会社全体としての生産性も向上します。
社員の強みをうまく活かすには、その強みを理解できる人材が必要です。
その人材は人事でも、経営者でも外部の専門家でも良いです。
タイプ別診断など、ツールを使用すると、社員の強みを知ることができます。
プロセスに対する評価制度
そもそも社内の人間関係が殺伐する原因として成果人事制度を行なっていることがあげられます。
つまり、成果だけでなく、そのプロセスを評価する仕組みを作ることによって人間関係が解消される可能性が高まります。
プロセスにおける人事制度については、大手は導入されており、個人面談を通して評価する制度を作っています。
マネジメント研修の導入
マネジメントする立場の役職についたからといって、急にマネジメントスキルが身に付くわけではありません。
また、チームワークは部下を管理するスキルとは別になるので注意が必要です。
マネジメント研修を導入することで、マネージャー職がチームワークに対する意欲も高まります。
社風
社風が殺伐としているところではチームワークが生まれにくい傾向にあります。
例えば、隣の席でも話しかけづらい環境や、オフィス内でメッセンジャーでしか連絡できない状態です。
社風を明るくするには、上に立つ人物が会社を盛り上げることが重要になります。
社員自ら、社風を変えることはあまりないので、意図的に行うことが重要です。
150の法則
150の法則とは、書籍ティッピングポイントに記載されている、最大組織人数の変化地点の数字です。
ティッピングポイントによると、組織の人数として150名まではひとつのチームとして機能するのに対し、150名を超えたところから、組織内で派閥が起こりはじめるということでした。
米ゴア・アソシエイツ社は、150の法則を使い、ひとつの工場を150名以上配置させないという施策を取りました。
米国では年商10億ドル規模の非上場有名企業です。
ティッピング・ポイント
いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか
まとめ
職場のチームワークは会社の生産性に直接影響を及ぼします。
日本の企業はまだまだチームワークとして硬い印象があります。
社員の生産性を高めるために、チームワークを向上させ、会社や社会を盛り上げる企業が増えたら嬉しく思います。