父性とビジネスの関係性

母性という言葉を聞いたことはあっても、父性という言葉を聞いたことがない方は多いのではないでしょうか。

父性とは、父親が子供に対して与える父親としての心理的な影響力のことを指します。

 

なぜ、今回このような話をしているかというと、この父性がビジネスと大いに関係しているからです。

父性の影響力の中で、規律を重んじるという特徴があります。
つまり、父性には規律自体を生み出す力があり、そこには何かしらの哲学が含まれています。

 

基本的に家族の中での父性の役目は、家族の規律を守り、家の中のルールを作ることがその役目と言えます。
そして家族の中に安心感を与えるのも、父性の役目と言えます。

 

企業にも何かしらの哲学があり、それが理念や文化を生み出します。
そして、その哲学は経営者や創業者の人間性、つまり父性が反映されていることが多いのです。

 

哲学とは、「〜であるべき」や「〜であるべきではない」というフォーマットに入る言葉のことです。

 

例えば、アップル製品の哲学は、

  • コンピュータはオタクのものではなく、一般の人にも使えるものにすべきだ
  • コンピュータのデザインはシンプルで美しくあるべきだ
  • 見えないところも美しくすべきだ
  • 直感的に使えるものであるべきだ

 

これは、スティーブ・ジョブズの哲学そのものです。

彼は若い頃に禅のサークルに入って、その思想や哲学を大切にしていました。
また、元々ミニマリストであり、ほとんど物を持たない生活をしていました。

スティーブ・ジョブズの父性がアップルの製品にすべて一貫して反映されていることがわかると思います。

 

逆にビル・ゲイツは、「パーソナルコンピュータはひとつでも多くの一般家庭にあるべきだ」という哲学を持っていました。

結果的にアップルはOSとハードをセットにした販売に対し、ウィンドウズはOSだけを販売するというソフトウェア会社となりました。

なぜ、ソフトウェアの販売にこだわったかというと、コンピュータをひとつでも多くの家庭に行き届かせるためには他のハードウェアを販売している会社にウィンドウズを売った方が、市場が広がるからです。

ヒューレットパッカード、デル、IBM、NECなど、ハードウェア販売会社を通じてウィンドウズを販売するというマーケティングを行いました。

 

つまり、製品だけではなく、マーケティングや広報も、その会社の創始者の哲学がそのまま反映されます。

アップルは製品だけではなく、CMもアップスストアもシンプルで美しいデザインをしているのは、ジョブズの哲学が一貫してマーケティングに現れているからです。

 

起業家や実業家が、哲学的な話をしたり、社内に独自のルールや規律を設けたりするのは、自分の父性を磨いているからです。

 

父性を磨くとは自分を磨くことであり、自分を高みに成長させることでもあります。

 

自分を成長させることで、それがそのままビジネスに反映されます。
なので、昔からビジネスと自己啓発は関係が深いのです。
(最近出てきた自己啓発は効果が出ていないケースが多いことも事実ですが)

 

つまり、ビジネスにブレイクスルーを起こすためには自分にブレイクスルーを起こす必要があるということです。

このブレイクスルーを起こすことで、今までとは全く違いビジネスの発展を遂げることができます。

 

 

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